この記事は
「住民票を代わりに取りに行ってもらいたい」 「住民票を誰かに勝手に取られたりしないか不安」 「友達の住民票を取りたいんだけど、できる?」 |
という人に向けて記事を作成しています。
こんにちは、事務の仕事の関係で住民票の手続きに詳しくなったロンです。
「役所って基本的に平日の昼間しかあいてなくて、住民票が必要なのに取りに行けないって時に誰かに頼みたい」とか「そういや友達の住民票って勝手にとれるのかな?」とか「自分の住民票を誰かが勝手に入手して、プライバシーを侵害されたりしない?」って考えたことないでしょうか。
また「会社の手続き上従業員の住民票が必要になって、なかなか提出してくれないから代わりに取りに行きたい」なんて人もいるかもしれませんね。
今日は家族や第三者が住民票を取得できるのかについて解説したいと思います。
目次
基本的に本人以外は住民票を取得できない
先に結論を書くと、基本的に本人以外が住民票を取得することはできません。
んで、重要なのがこの“基本的に”ということ、つまり本人以外が住民票を取得できる例外は存在します。その例外とは、住民票の請求に正当な理由がある場合に限ります。
つまり興味本位(なんとなく住所を知りたいなど)で勝手に他人に住民票を見られることはありません。
本人以外が住民票を取得できる場合
本人以外が住民票を請求する場合、住民票を請求する正当な理由が必要です。じゃあ正当な理由とはなんでしょうか?
実はこれ明確にこれはOKでこれはダメって決まっていることではなく、第三者の住民票が必要になった場合は個々に役所の人と相談する必要があります。
でもそれだけだとちょっとわかりにくいので、第三者が住民票を請求できる場合について具体例をあげていきますね。
第三者が住民票を取得できる具体例
同じ世帯の人である場合
住民票は世帯(一緒に住んでる家族的な意味です)ごとに管理しており、住民票は世帯ごとに請求することも可能ですし、世帯の特定の人だけに切り分けてに発行することが可能です。
なので同じ世帯の家族の場合は、本人でなくても住民票を手に入れることは可能です。
ちなみに世帯は役所で登録できるので、同じ住所で一緒に住んでいるのであれば、親族じゃなくても世帯を一緒にすることは可能です。(例えば恋人と同じ世帯になることは可能です)
本人から依頼されてる場合
「住民票が必要だけど忙しくて取りに行けないから友達に取りにいってもらいたい」など、本人からの依頼があれば、代わりに本人以外が住民票を取得することは可能です。
でもこれだと嘘をつけば誰でも誰の住民票でも取りに行けそうですよね。
なのでそういった不正を防ぐために代理で取りに行く場合は、委任状というものが必要になります。
詳しくはこちらを参考にしてみて下さい。
権利や義務を行使する場合
権利や義務を果たす必要が場合ある、第三者が住民票を取得することが可能な場合もあります。
堅苦しい表現になりましたが、具体例をあげると「貸したお金を返してもらいたいので住所が知りたい」とか「裁判で訴えたいので住所が必要」とかの場合がこれにあたります。
ちなみに権利や義務に基づいて住民票を請求する場合は、詳しい使用目的と必要な具体的箇所の住民票しか発行してもらえません。
例えばさっきの貸したお金を返してもらう場合は、「お金を貸していて行方しれずになったので、直接住んでいるところに行って話し合いをしたいので住所を教えて欲しい」ということを伝えたうえで、お金を貸した証拠(金銭消費貸借契約など)などを役所の人に提示した上で、住所のみ教えてもらえる、みたいな感じです。
例外中の例外的な場合なので、基本的に使うことはないかなと思います。(両親などが亡くなって相続の関係で請求することは稀にありますが…)
専門家や国などが手続きを行う場合
弁護士や司法書士、行政書士など(いわゆる士業)もしくは国や地方の機関(公務員など)が手続きを行う上で必要な場合、本人に代わって住民票を取得することができます。
これもかなり例外、というかそういう職業にでもならない場合使うことはないでしょう。
会社が手続き上必要な場合
会社も手続き上必要な場合、従業員の住民票を取得することができます。
例えば社会保険に関する手続きで必要になる場合、本人に代わって取得することができます。
第三者が住民票を取得できるか簡単にまとめ
簡単にまとめると抑えて欲しいポイントは以下の2つだけです。
- 興味本位などでは本人以外や家族以外が自分の住民票は取得できない
- 法律や手続き上必要な場合、必要な範囲で本人以外も住民票を取得できる
あんまりいい例ではありませんが、借金取りなどから逃げた場合は、合法的に住民票の請求は可能となります。まあ借金取りから逃げるような状況の人が住民票の手続きをそこまでちゃんとやるのかという話ですけどね。
住民票の情報がもれるリスクはないの?
次のような場合は、住民票の情報がもれるリスクがあるかもしれません。
専門家や公務員、会社が手続きで入手した場合
たまたまその専門家や公務員、会社の事務の人が知り合いで、個人情報がもれたくない相手だった場合なんてケースはあるかもしれません。
まあでも専門家の場合は、知り合い以外に頼めばいいし、公務員も別の人に頼めば回避できるしあんまり問題じゃないかなと。
会社の事務の人には住民票の情報がもれる可能性はあるでしょう。
が、会社が住民票を取得する場合、使用目的にあった必要最低限の情報しか提示されないですし、そのような手続きをするレベルの人であれば住民票でなくても他の手続きの資料や履歴書などから住民票以上の情報を手に入れることも可能でしょうから心配するならそこからな気が個人的にはします。
悪意をもって本人以外が取得する場合
ストーカーなどが委任状などを偽造して不正に住民票を取得することは可能です。
ただこの場合、発覚すると私文書偽造罪という刑法に定められるかなーり重い罪になりますので、3か月~5年くらいは刑務所に入ることになるでしょう。更にそれで損害が生じた場合、裁判をおこせば損害分の請求をすることも可能です。
なので法律上完全に大丈夫というわけではないですが、かなりハイリスクになっているのでそこまでする人は、そうそういないんじゃないかなと思います。
まとめ
とまあ長々書きましたが全部をまとめると
|
という感じですね、少しでもこの情報があなたのお役にたてれれば幸いです。
コメントを残す