ペット不可なのに猫を飼うと高額な退去費用が請求されるか?

一人暮らしで退去費用のトラブルは絶えませんが、その中で「ペット不可の物件で内緒で猫を飼っていたら、それを理由に高額な退去費用が請求されるか?」という人もいますよね。

 

法律上それはどのような取り扱いになるのか、また退去費用以外のリスクはあるのか、実際はどうなのかなどをまとめてみたので、気になる人や今まさにトラブルに巻き込まれている人はぜひ参考にしてみて下さい。

スポンサードリンク

ペット不可の物件で猫を飼っても退去費用に影響はなし

先に結論を書くと、ペット不可の物件で猫を飼っていても退去費用に影響はありません。

 

つまり同じような部屋で同じように猫を飼っていた場合、ペット不可であろうが、ペット可であろうが退去費用(原状回復費用)に差がでません。

 

 

高額な退去費用、猫が原因と言われた

でも実際に「ペット不可なのに猫を飼っているなんて許せない!退去費用を多めに払え!」と家主さんに言われなんて人もいるかもしれません。

 

退去費用は、通常の生活で考えられる以上に部屋を汚してしまった場合に、原状回復するための費用です。なので、例えわざとであろうが、しかたがない理由であろうが、あなたが原因で部屋を壊してしまった部分については、あなたが費用を負担することになります。

 

つまりペット不可であろうと、ペット可であろうと、猫が爪とぎのために傷つけた床などは基本的に入居者の費用負担になります。

 

ただしそれはあくまで原状回復に必要な部分だけであって、「通常なら退去費用がかからないところだけど、ペット不可なのに猫を飼うという規則違反をしていたんだから違約金として100万円払ってもらう」となんの根拠もなしに言われたとしたら、それは不当な要求なので支払う必要はありません。

 

 

不当な退去費用を請求された場合

退去費用は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに正しい金額かを判断しましょう。

 

ざっくりと要約すると、普通に生活しているよりも余計に部屋が損傷した場合は、その余計に損傷した分については部屋を借りた人が負担することとなっています。

 

具体例をあげると、

  • 床の一部分が傷ついた場合、一部が傷ついているから全体を貼りかえる必要があると言われても、傷ついてる部分の負担だけでOK
  • 壁紙のクロスなんかは、6年で計算上は価値がなくなるので、6年以上住んでいるのであれば貼り換え費用は全額家主の負担になりますし、例え3年でも半分負担で大丈夫

といった感じです、細かいルールはガイドラインをよく読むか、消費者センターなどに電話などで問い合わせるといいですよ。

 

もし不当に高額な退去費用が請求されているのであれば、消費者センターに相談するようにしましょう。

 

 

 

退去費用には影響なし、ではペット不可で猫を飼うリスクは?

退去費用に影響はありませんが、ではペット不可の部屋で猫を飼うことにまったくリスクがないかと言うとそうではありません。

 

少なくとも次のようなリスクが考えられます。

怒られる

ふっつーに怒られます。

 

退去費用を多く支払う必要はありませんが、契約違反ですし、注意されることに対しては素直にしゅんとして謝りましょう。

 

強制退去になる

強制的に引越しをすることになります。

 

厳密に言うと正式な手順で強制退去をさせるためには裁判所などに手続きをする必要があるので、その気になればしばらく住み続けることも可能です。

 

が、気まずさなどで引越しされる場合がほとんどのようです。

 

損害賠償

ペット不可なのに猫を飼っていて一番恐いのは、退去費用ではなくこの損害賠償でしょう。

 

例えばあなたが猫を飼っていることで、ご近所さんが引越してしまったなどの事実があれば、その損失分を大家さんがあなたに請求することが可能です。

 

猫好きの人には信じられないかもしれませんが、実際にペット可にしたとたんに、引越しする家庭が続出したというマンションなども存在しますし、場合によっては退去費用と比べものにならないくらいの損害賠償が請求される可能性はあります。

 

 

契約書にペットを飼った場合の違約金が決められていた場合

仮に契約書に「猫などのペットを飼った場合、違約金として100万円を請求する」場合など、やっぱり支払わないといけないのか、と不安に思うかもしれません。

 

でも実は契約書に違約金の定めがあっても特に意味はないんです。

 

これは違約金が発生しないという意味ではなく、契約書に書かれた金額ではなくて、平均的な損害の額が請求されることになります。

 

まあその平均的な損害の額をどう立証するかによって請求される金額は変わりますし、計算にもいろいろな方法や考え方があるのでほとんどの場合は話し合いによる決定になります。(まとまらなければ裁判になります。)

 

ペット不可で猫を飼う実際のリスク

ここまでは主に法律上のお話です。実際にペット不可の部屋で猫を飼うのは法律のとおりにすすめるのは難しく、大家さんの勢いに負けて強制退去になったり、高額な退去費用を支払ってしまうということもよくあります。

 

もちろん法律にのっとってそれを拒否したり、必要な分の退去費用だけ支払えばすみますが、後ろめたさがあると抗議もしにくいですよね。

 

それにトラブルになって怒られたりするのも疲れますし、やっぱり後ろめたい気持ちがどこかにあるのもいやですし、猫の自由も制限されるので、なるべくペット可能なお部屋で飼ってあげて欲しいなーと個人的には思ったりします。

 

まとめ

ペット不可なのに猫を飼うと高額な退去費用が請求されるかについて、いかがだったでしょうか?

 

まとめると

  • ペット不可でも可でも退去費用は変わらない
  • でも損害賠償請求の対象になることはあるよ
  • トラブルのもとなので、なるべくペット不可で猫は飼わないようにしようね

ってな感じですね。

 

猫ってすごくかわいいので飼いたい気持ちもわかりますが、お部屋を借りる以上はルールも守りたいですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

⇒退去費用を踏み倒して、払わないとどうなるか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です